A Recipe for a Happy Life

日本での幸せライフレシピ

メイ・フォン
VTV4元記者と日本のご縁

日本に来たきっかけは何ですか?

10年以上前、私がハノイ大学で日本語を学んでいた頃、神田外語大学に1年間交換留学をするための奨学金を頂きました。その時、私は初めて日本を知ることになりました。あの一年が、私と「日出づる国」との縁の礎となっているのかもしれません。大学を卒業して数年後、私はVTV4の日本語ニュース番組Japanlinkで仕事を始めました。ここでも再び、日本人、日本社会に「揉まれ」、日本との縁は一層深まりました。そして2017年、私はVTV4を退職し、日本で新たな道を歩むことを決意しました。

現在、お仕事は何をなさっていますか?

現在、私はベトナム人のメディア会社で仕事をしています。ここでは、自社番組や日越両国のお客様の案件の内容を企画しています。

しかし、コロナ禍で収録計画やメディア放送企画、イベントが全て延期されてしまったので、これを機に新たな発展の方向性を模索するとともに、ITや貿易に関連するビジネスにも挑戦することにしました。

私にとって、あらゆる仕事は試すに値するものであり、それぞれの面白みがあり、どれも新たな経験と成長をもたらしてくれるものなのです。いかなる経験にもそれぞれの価値があり、その機会を手放すべきではないと常に自分に言い聞かせています。

日本で学んだことのうち、最も良かったことや、強く印象に残ったことは何ですか?

日本は私に素晴らしいものをたくさんくれました。留学中には、規律を遵守する、他の方に迷惑をかけない、「空気を読む」こと等を覚えました。そして私も徐々に自立していき、困難を恐れず、課題に遭遇した際に「広い視野」をもって考えられるようになりました。働き出してからは、興味深い仕事の数々を経験しました。学生時代のように「可愛がられる」こともなくなり、きちんと業務に取り組み、自らの行いに対して自ら責任を負い、 全体の目的のために身を捧げることを学びました。

私には、メディア業界の日本人の問題提起、掘り起こしの手法が染みついています。また、準備期間を極めて重視するようになりました。ベトナムにおける準備・実行のウエイトが30:70だとすれば、日本は80:20といった具合です。入念に準備すればするほど、問題発生時の対応策が増えます。実行段階でも物事をスムーズに進められ、問題が発生するリスクを最大限軽減することができます。これはメディアに限らず、いかなる計画を実行するときでも大切なことです。

日越関係が極めて良好なこの時代にVTVで働き、日本のテレビ局との協業を通じて日本メディア業界の環境、働き方に触れることができて運がよかったと思います。

日本で夢を実現する過程で、どのような困難に遭遇しましたか?

日本のメディアと何度も接触したことで、日本メディアによるベトナム人の思考、文化、人間性、特徴への理解がまだ浅いことに気づきました。日本企業がベトナムで商品を宣伝する際に、日本人が日本で使う方法をそのまま当てはめることはできません。日本人がベトナム人の文化、習慣、嗜好を理解することは容易ではありませんが、だからこそ、私の会社と私自身にとっての好機が生まれるのです。ベトナム人の活発さ、機敏、熱情と、日本人の責任感、緻密さを結合させることが、難題ではありますが私たちの目標であり、やりがいとなっています。

今後の短期的および長期的な計画をお聞かせいただけますか?

VTV4で得られた経験を存分に活かし、クルーとともに自前の番組を制作していきたいです。その目的は、ベトナム国内外の視聴者が、日本に暮らすベトナム人の苦楽をよりリアルにイメージできるようにすることです。

それと同時に、私たちはベトナム人の創造心、活気に日本人の規律、向上心を併せ持つメディアチームを作り上げたいと思っています。私たちが日越両国の企業、在日ベトナム人コミュニティーの接点となれば幸いです。

日本にいる皆様、特に同業の方々へのメッセージをいただけますか?

若い方々、特に女性の方々に、私からお伝えしたいことがたくさんあります。おそらくその中で最も大切なことは、情熱を保ち続けること、確固たる軸を持つことでしょう。私は日本にのめり込み、メディアに出会いましたが、全て投げ出したくなるような困難に何度もぶつかり、これが縁の切れ目かと思ったこともありました。しかし、それでも心の炎を絶やさないように努力を続けたことで、今日の私があるのだと思います。

皆様がこれからも、何かしらの情熱や仕事に打ち込み続けられることを願っています。

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