A Recipe for a Happy Life

日本での幸せライフレシピ

LẠI THỊ HẠNH
-東京のコンサルティング会社のコンサルティングセールス-

日本に来たきっかけは何ですか?

外交学院の国際政治・外交専門をトップ3の成績で卒業し、複数の新聞社でインターンシップや正職員として多くの職務を経験した私には、ベトナムに残ってNGOの運営やテレビ局の編集者として働くという選択肢もありました。

しかし、主に二つの理由で日本留学の道を探ることに決めました。

私は、タイビン省の英語専門高校で学び、外交学院を卒業する前にはIELTSで6.5を取得していたため外国語の素養はありました。しかし、当時の英語を強みとする人の労働市場は飽和状態で、新卒の給料は平均800万〜1000万VND/月と決して高くはありませんでした。一方、日本語を短期間学習したばかりの人は待遇がずっとよく、給与は1,500万~2,000万VND/月程度でした。私は、私を育て、勉強させてくれた両親の苦労に見合った給料を貰い、家計の助けになりたかったので、一度日本に留学した後、ベトナムに戻って働こうと考えました。これが一つ目の理由です。

二つ目の理由は、今後、日越関係が戦略的なレベルまで高まり、持続的に発展していくと思うからです。その中で、日本語に通じた人材が両国の橋渡しとなることが求められます。英語と日本語の両方が堪能なベトナム人は少ないので、この2つの外国語を使いこなせるようになれば、労働市場における私の強みになります。したがって、私は可能な限り費用を抑えて日本に留学する道を模索しました。

現在、何のお仕事をなさっていますか?

早く日本語を覚えて、うまくコミュニケーションが取れるようになりたいという思いで、幼い頃から英語を学ぶ際に実践してきた方法をすべて日本語学習に応用しました。文を組み立て、流暢に話す練習をするために、初めに使った日本語の教材はすべて英語によるものでした。日本に来てからは、早く仕事ができるようになろうと決心し、昼夜のバイト時間以外は勉強に熱中するようになりました。電車では日本語を聞き、漢字を書く練習をし、お風呂では新しい単語を覚え、食事中はニュースを見る…といった生活でした。

そんな私にもたらされた成果は、とても甘いものでした。来日3か月目には学校の漢字コンテストで最優秀賞を受賞しました。来日8ヶ月目にはN2資格を取得し、東京に拠点を置く、最も歴史のあるコンサルティング会社のコンサルティング営業・コーディネーター職に一回の面接で合格しました。

ベトナムへの事業展開を計画した際には、日本国内の企業を対象とした人材管理・育成コンサルティングの営業、在ベトナム日系企業の人材育成に関してコンサルタントと連携、あるいは直接指導するなど、多くの仕事を学び、担当しました。

今年で入社7年目になります。1年以上の産休を経て、今年の4月末に復帰したばかりです。現在は育児の時間を確保するため、短時間勤務や在宅勤務制度を利用しています。以前より勤務時間が短くなったことで、出張の少ない業務や、既存のお客様向けの営業、会社のマーケティング関連の仕事を任されるようになりました。

日本で学んだことのうち、最も良かったことや、強く印象に残ったことは何ですか?

私は、日本人の勤勉さ、真面目さ、仕事に対する高い責任感が大好きで、尊敬しています。仕事を任されると、高い責任感を持って遂行し、督促されずとも約束を守ります。私は日本人と一緒に仕事をしているととても安心します。

また、日本人の几帳面さにも感心させられます。ほとんど全てのことがマニュアル化されており、誰もがそれに従って行えるよう、非常に詳細になっているのです。あらゆる分野、あらゆる場面でマニュアルが適用されています。新社会人には服装や話し方、歩き方を教えるビジネスマナーが、妊婦には食事、呼吸、運動、出産までのケアを指導するマニュアルがあり、小さな子供には服の着方からトイレの行き方まで、たくさんの絵本があるのです!生活に必要なことは全て、各対象者向けに細かく、生き生きと表現されています。

また、最近子育てをする中で、生まれて間もない子どもの育て方に関する良い資料をたくさん手に入れることができました。私の子どもも幼稚園で規則正しい生活と自立の仕方を隅々まで教え込まれました。

日本で夢を実現する過程で、どのような困難に遭遇しましたか?

私にとって、家族が一番大切なものです。仕事は努力次第でどうにでもなりますが、両親兄弟姉妹のそばにいられないこと、ホームシック、ベトナムへの郷愁、母が日々作る素朴なベトナムの家庭料理が食べられないことが最大の困難です。日本でベトナムの家族と一緒に暮らせるような環境を作ったり、ベトナムで日本に関係する仕事をしたりして、家族のそばで暮らせたらいいなと思います。

2つ目の困難は、育児とキャリアの両立です。忙しい毎日ですが、ベトナムのように祖父母の手を借りることができず、かなり慌ただしい日々を過ごしています。日本社会は発展しており、教育水準も高く、今時の子どもたちは幼少から学習や様々な体験の機会をふんだんに与えられています。私の日々の課題は、仕事と健全な育児、子どもと一緒に遊ぶことと知識を教えること、自然をたくさん体験して、他の日本の子供たちのように総合的に成長するための時間をどう確保するかということです。

今後の短期的/長期的な計画をお聞かせいただけますか?

このコンサルティングの仕事は、いろいろなことを学べる反面、時間的な制約が多く大変です。

また、私には輸出入や貿易経営など、やりたいことがたくさんあります。近い将来、企業運営の経験と知識を活かし、夫と貿易会社を設立して日本の製品をベトナムへ、ベトナムの製品を日本へ輸出・輸入したいと考えています。

日本にいる皆様、特に同業の方々へのメッセージをいただけますか?

日本はベトナムに近いアジアの国ですが、文化の面では全く異なり、日本人の性格もまた独特な点が多々あります。日本で楽しく暮らし、働きたければ、コミュニケーションや日本文化に精通するために、時間と熱意を注いで日本語を学ぶ必要があります。

常に夢を持ち、綿密な計画を建て、粘り強く実行してください。特に、日本の社会はルールが厳しく、時には悲しいこともありますが、夢というものは人生をより前向きで楽観的にする魔法となりえます。

夢を持ったら、毎日その夢を見て、それが現実となることを想像してください。私は昔から夢に依って様々な計画を立ててきましたが、これまで描いてきた夢はほとんど叶っています。夢を持ち、精緻な計画を立てることができたなら、もう半分は成功しています。あとは夢を叶える引き寄せの法則が、夢を実現するために奮闘するよう自身を駆り立ててくれると信じています。

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